フランスでの日記:1〜2日目3日目

ご所望のフランスでの日記を書くけど、長いので今日は2日分で勘弁して。
では、まず1日目から。


-1日目-
 2月9日月曜日。Roissy・シャルル・ド・ゴール(向こうの人はロワシー・エ
アロポールと言うらしい。新東京国際空港を成田空港と言うような感じで通じな
い事もあるそうで)に着く。

 上空から眺めるフランスは普通に日本の田舎である。
隣席のおばちゃんとそう合意した。広島空港近くと変わらない。
一番フランスを感じたのは着陸時の機長であった。
オラオラオラー!って感じで。

 到着して入国審査。愛想が悪いのはどこも同じらしいが、フランスも例外では
ないようだ。それでも、ちゃんとメルシーとは言ってくれる。

 空港からエールフランスバスでGare de Lyon(パリ・リヨン駅)へ向かう。
聞いた話(というかガイド等)では「Rの発音が日本にはない」とか書いてあっ
たが、バスのおっちゃんは普通に「る」って言ってんじゃん。

 到着後、カルトオランジュ・クーポン・エブドマデール(パリ市1週間定期)
を手に入れようと歩き回る。
写真が必要なので「まずは写真を」と考え、一枚撮る事にした。どれも4ユーロ
なのだが、「何か2ユーロで一枚のがあるじゃん!」という事でそれを選んでみ
た。ら、デカ過ぎなスナップが出てきた。マジでデカ過ぎ。縦15cmとかある
んじゃないの?これ。流石に定期そのものより大きい写真は無理だろと思ったが、
コインがもう無いので断念した。初日にして、自分のグラビアをGet!

 仕方がないので取り敢えず宿へ向かう。
向かってる最中に観たパリの感想は「大きな呉」であった。流石に汚すぎる。
何故に東京はあんなに綺麗なんだろう?と疑問に思うくらいである。
宿でチェックインしようとすると、フランス語が通じない通じない。
何とか英語で答える。
何か知らないが、無理にフラ語を使おうとするから駄目なのか。
部屋は412号室。しかし、5階なのである。
シーツもないドミトリー。これ、どうやって寝るんだろう?

 荷物を置いて、再びカルトオランジュを手に入れるためバスティーユへ行く。
しかし写真のためのコインが無く、どうしたものか。

 ついでに色々行ってみよう!と、シャトレまで行く。ほぼ全線が乗り入れる大
手町みたいな所である。「写真は後から買えばいいか」と思って(自販機でも売っ
てるため)、窓口で買おうとする。
ところが、窓口のねーちゃんは何か言ってきた。当然さっぱりである。
そしたら、「Photo!」と英語で言った。当然持っていない。
なので、「No,I don't have」と返すとねーちゃんブチ切れた。
しょうがないので、「Excusez-moi(エクスキュゼ-モワ:ごめんちゃい)」と言っ
て諦めた。
こっちの人はすぐイライラすると聞いていたが、ありゃ本当だ。

 意気消沈して帰り、宿のあるLudru Rollin(ルドリュ・ロラン)で散歩する。
細い石畳の路地、並ぶ石造りのアパルトマン…
何となくだが、パリを少し感じた。

 部屋に戻ると同室の人がもう寝てた。自分も精神的疲労がかなりのものだった
ので、そのまま寝ることにした。夜11時である。

-2日目-
 火曜日。朝起きてシャワーに行くのに四苦八苦。
同室の兄ちゃんは素っ裸で戻ってきた。
ということは、置く場所が無いんだろうか。
一度荷物を持って行ってみると、本当に何もなかった。シャワーオンリーである。
しょうがないのでパンツ一丁で浴びに行く。
シャンプーがどうとか言う話ではない。流石一泊13ユーロ。
朝食。後から行ってみたら、飛行機の中で出てきた硬い小さなフランスパンが山
盛り。
これって勝手に行って取って食えって事?
もう知らん!と思って食ってみた。バターはまぁまぁのものであった。

 「さて、そろそろ出るか」ということで、気を改めてカルトオランジュGetの
為に出かける。エトワール(凱旋門のある所)に観光案内所があるらしいので行ってみた。
         
 …もぬけの殻であった。

誰も居ないどころか、中には何にもない。
  やられた…

 しょうがないのでそのままシャンゼリゼを歩く。
歩きながら、ルーブルの地下にも観光案内所があると書いてあったのを思い出す。

 なので行ってみた。

             …ないじゃん!!何処にあるねん!

もう、しょうがないのを通り越してどうでも良いやと観念してLouvre-Rivoli
(ルーブル・リヴォリ)まで歩くと、丁度小銭が4ユーロあった。
ラッキー!と思って写真を撮る。今度こそは普通の証明写真。
窓口のいかついおっちゃん(黒人)に英語でカルトオランジュくれろ?と聞いてみた。

そしたら、返事はフラ語だった…
またかよ。しょうがないので諦めるか。
と思った所で、「1week?」と英語で返してくれた。
当然「Yes!」と返事して、ようやくカルトオランジュを手に入れた。
よもやここまで嬉しいとは。

 それから、やっぱ使ってみないと!と考え、適当に38番のバスに乗る。
乗れる、乗れるよママン!

ところで、ここは何処だろう?何か観たことない風景が広がる。
何か観光地っぽい所を通り過ぎたので、次で降りることにする。
道路の向かいにはマクドがあるよ。昼はあそこにしよう。
日本でも英語でやってるくらいだから英語も大丈夫だろう。

…通じてないYO!!(結構泣きそう)
何か、パック旅行の良さを感じた一瞬であった。
たどり着いた所、それはリュクサンブール公園。
晴れているも寒風吹きすさぶ公園のベンチで日記を書く。
まさか、1日でこんなに現金を使うとは思ってもいなかった。
このペースで、南下する来週には一体どうなってしまうのだろう?

 今日は晩飯を食いっぱぐれた。
どうもフラ語コンプレックス気味の様だ。
正直、入れば何とかなるのだろうが、昨日のあれこれといい、今日のマクドといい、
さっぱり通じていないのが心の重荷になっているのかもしれない。
っていうか、なっている。

昼食をカフェで食べれば良いんだが、明日はどこかで食えるのだろうか…?
食い道楽じゃなかったのか?
まぁ今までの例によって、慣れるまでに時間がかかるのかもしれない。
まだ2日目。
多分後悔するんだろうが、それでももっと早く慣れることができたら いいなと思う。

 実は昼は少しホームシック気味だった。
外国へ行くと日本人同士が集まるというが、この心細さでは解る気がする。
同じ言葉を使い、同じ文化を持つと言うことはかなり大きいと感じる。

 夜はメトロでパリ半周。しかし、Ligne(号線)によってヤバさは格段に違ってくる。

北東方面に向かったり、外れから外れまで行くのは雰囲気からしてヤバい。
落書きの有無で犯罪率も変わるというニューヨーク・ケースがあるが、
影響力はかなりのものであると思う。

パリ南部にある3つの国鉄駅に全て行ってみた。
Gare de Montparnasse(モンパルナス駅)はデカい、新しい、分かり易いの3つ星であった。

続いてGare de Lyonは、これまた大きいがモンパルナス程ではない。
しかし、旅に出るとかそういった雰囲気は最高である。
ここからマルセイユ、ニース、バルセロナ、イタリア方面に向かう列車が出発する。

Gare d'Austerlitz(ギャール・ドーステルリッツ:オーステルリッツ駅)はヤバい。
一歩道を間違えると何かありそうなオーラが出まくっている。
要は汚い。
パリ自体、あまり綺麗ではないが、飛び抜けて汚い。通過以外に道は無し。

 今日はひたすら歩いて歩き倒した一日だった。
なのに、まともな飯は昼のビッグマックセット(まともか?)のみ。
明日こそはカフェに辿り着くぞ!
(今思ったが、この不安は手持ち現金の少なさにあるようだ。残り40ユーロ)

 おまけにもう一つ。スーパー「Monoprix(モノプリ)」で500ミリリットルの
ヴィッテルを2本買った。0.64ユーロだった。
商品が並んでいる所に
フランスフラン(旧通貨)表示があったのには気が付いたが、まさかレジ表示ま
でフラン表示になっているとは思わなかった。
つい、表示された4.65FFに驚いてそのままユーロで払っちゃったよ。
宿の日本人に聞いても、皆が一度は通過する道らしい。
ここのおばちゃんもそうだが、宿の人といい、公務員以外はいい人たちだ。
このノリで明日こそは飯食うぞー!

(3日目に続く)


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